2007年 02月 15日
エコ・システムで行くドラキュラ城 |
アップが遅れていました先週末のお城観光を報告しましょ。
ま、結論から先に言えば、あんま強いインパクトがなかったので、今回は短文で。(ホントかよ)
予告したとおり、ドイツの名城の1つホーヘンツォレルン城へ先週末に行ったものの、時期が冬だったせいか、シンデレラ城というよりドラキュラ城の様相を呈してました^^; いくら暖冬とはいえ、皆さん、ドイツ観光は春以降がよろしいですぞ?
この城は、ドイツがまだプロイセンという名の国であった 1800年代に、その王様を輩出したホーヘンツォレルン家が住んでいた城として有名で、わが町から車で約20kmほどのご近所さん。当日は車で向かい、時間にすると1時間ほどで到着。ドイツは比較的平地が多いのだが、このお城はニョキっとそびえる小山の頂上に建てられて、その存在を遥か彼方にまで晒している。
ワタクシはヨーロッパの名城訪問は初めてだったので、かなーりの期待を胸に見学に入ったのだが、うーん、思ったより怖くもないし(お城は戦場でもあるからね)、迫力もイマイチ。どっしりとして無骨なイメージと聞いていたのだが、全体的にそんな大きくもない。同じくドイツで有名なノヴァインシュタイン城のほうがイメージ(あくまでシンデレラ城にこだわる)に近いのかなぁ。
それでも、城の内部にはガイド付きじゃないと入れないというので、8ユーロ(1500円程度)を支払って見学したものの、こちらも別にどーってことない。どうもお城というとフランスの宮殿のイメージが強く、比較してしまうと、天井がそれほど高くないせいか、フツーのおうちに近い気がする。
ただし、ここにはまさしく「王様」のイメージそのままのマント(赤のビロードに白い毛皮の襟付き)と王冠が飾られている。王冠には、叶姉妹真っ青の、巨大なダイヤがボコボコつけられていた。帰り際にはお土産屋で、王冠キーホルダー(写真左)をゲット。これが今回一番楽しかったことかも(ボソ)。
というわけで、今回はとっとと帰ります。その前に、城内にあったレストランに入り、代表的なドイツ料理であるシュニッツェル(トンカツ・写真右)とブルスト(ソーセージ・写真左)をオーダーする。ドイツ料理は単純で面白みに欠けるんだけど、この2つは普通にうまい。…揚げたり、煮たりするだけだけど^^; ちなみに、ソーセージのサイドディッシュは、黒いのがレンズ豆、パスタがシュペッツェルと呼ばれる南ドイツ特有の食べ物。このシュペッツェル、ヘタな料理屋に入ると伸び切ったうどんのようなシロモノが出てくるので注意です。ハイ。
あー。食べ物ネタが出ちゃった。ネタがないところではいつも食い物ネタだったりする(笑)。
※写真右:「犬のビストロ」と書かれたお犬様の水飲み場。犬は城内に連れて行けないための配慮らしい。うーむ。。。
さて。本題はここから。
今回、車でお城に向かったのだが、これは車を購入したわけでもなく、レンタカーでもなく、「カーシェアリング」という、日本ではあまり馴染みのないシステムに加入したのだ。車を借りるのならレンタカーと何が違うの、と言えば、いわば、レンタカーは旅行などで、カーシェアリングはスーパーへの買い物などの頻繁な用途を目的としている。
具体的には、カーシェアとは、英語で「車をみんなで共有する」という意味。つまり、有志を集めて車を保有し、希望すれば好きなときに車を使えるようにするシステムで、毎日は車を必要としていないが、週末単位などで必要とする人にはぴったり。また、駐車スペースを確保しにくい密集地域に住んでいる人にも好都合、かつ駐車料金を省けるというメリットがある。
私たちが加入したteilAuto CAR-SHARINGの場合は、無駄に車を増やさない、ついでに無駄な大気汚染も防ぐという意味合いから、市立の環境保護団体が運営している。そのためか、日中の営業時間は日中4時間のみ。このような非営利に近い運営団体は、あまりユーザーフレンドリーじゃなかったりするのだが、ドイツの場合、ヘタな民間企業より運営システムが徹底されているように思う。
まずその料金だが、入会時に「デポジット」(保証金)として400ユーロ(6万円程度:退会時に返却)と「管理費」50ユーロ(7500円程度)かかるものの、月ごとに支払う「基本料金」は6ユーロ(800円程度)のみ。あとは、使用時ごとに「時間レート」(1時間×1.5~3.5ユーロ/200~400円程度)プラス「距離数」(100km×0.2~0.3ユーロ/30~50円程度)で料金が加算されていく。走行距離が加算されるので、長期間遠方へドライブする場合はレンタカーのほうが割安になるケースもある。
車種は、超小型車から大型バンまで20種類以上用意され、利用者は使用目的によってリストから選ぶことができる。各車は、街中にある一般の有料駐車場にそれぞれ駐車してあるので、使用者は地図を見て現地までピックアップしにいく。最初はちょいと不安だが、一度場所を押さえてしまえば問題ない。
というわけで、実際に使ってみました。予約は、使用時間の最低30分前に入れればOKだが、他の人がすでに予約している可能性も高い。1週間前くらいにPCから予約すれば、ほぼ好きな車種と時間を押さえられる。
今回の車種は、観光の帰りに家具屋へ寄る予定なので、家からあまり遠くない駐車場にある小型のハッチバックを選んだ。当日、地図に記載されている駐車場へは、予定どおり自宅から10分程度。近くはないけど、遠くもない。キョロキョロ探すと、加入したカーシェアリングのマークが入った車を発見。外見はちと営業車みたいだな^^; 内部の掃除はあんまりされていないようだが、まぁ許容範囲でしょう。保持している車はすべて3年未満のものというから、途中で故障するなどの心配はほとんどない。
で、車の近くに設置されている箱から、車のキーを取り出す。または、入会時に渡されたカードキーを、フロントガラス脇にあるチップ(写真右)にかざすと、車のキーがオートで解除される。ここもさすがドイツ、かなりのハイテクだ。カードキー使用の場合は、さらにバックミラーに設置されている機械(写真左)に暗証番号を入れないと、エンジンがかからない仕組みになっている。うーん、こんなの見たことないぞ。とても団体が運営する設備には見えません。
使用してみた実感として、車が趣味とか、毎日利用する必要がある人以外は、これだけ充実したシステムがあれば、慣れぬ日本人にとっても便利なものだ。月々800円プラス実費(利用時間×距離)で済むなら、経済的もいいとこだし。このシステムは、ドイツ以外においても、都市部の住民にとって非常に利用価値が高いように思う。
東京なんて、駐車事情は最悪だし、税金は高いし、渋滞だらけだしで、車を持っていいことはほとんどない。週末ごとに買い物に行くのであれば、このカーシェアがあれば便利なんじゃないかしら。東京から車が少しでも減れば、渋滞も大気汚染も緩和されて、みんなハッピーなのにね。ただ、日本人は中古品を毛嫌いする傾向があるので、せっかくシステムを導入したとしても、あんまり根付かないかもなぁ。
・・・あれ。短文で済ますはずだったのに。。。
ま、結論から先に言えば、あんま強いインパクトがなかったので、今回は短文で。(ホントかよ)
この城は、ドイツがまだプロイセンという名の国であった 1800年代に、その王様を輩出したホーヘンツォレルン家が住んでいた城として有名で、わが町から車で約20kmほどのご近所さん。当日は車で向かい、時間にすると1時間ほどで到着。ドイツは比較的平地が多いのだが、このお城はニョキっとそびえる小山の頂上に建てられて、その存在を遥か彼方にまで晒している。
ワタクシはヨーロッパの名城訪問は初めてだったので、かなーりの期待を胸に見学に入ったのだが、うーん、思ったより怖くもないし(お城は戦場でもあるからね)、迫力もイマイチ。どっしりとして無骨なイメージと聞いていたのだが、全体的にそんな大きくもない。同じくドイツで有名なノヴァインシュタイン城のほうがイメージ(あくまでシンデレラ城にこだわる)に近いのかなぁ。
それでも、城の内部にはガイド付きじゃないと入れないというので、8ユーロ(1500円程度)を支払って見学したものの、こちらも別にどーってことない。どうもお城というとフランスの宮殿のイメージが強く、比較してしまうと、天井がそれほど高くないせいか、フツーのおうちに近い気がする。
ただし、ここにはまさしく「王様」のイメージそのままのマント(赤のビロードに白い毛皮の襟付き)と王冠が飾られている。王冠には、叶姉妹真っ青の、巨大なダイヤがボコボコつけられていた。帰り際にはお土産屋で、王冠キーホルダー(写真左)をゲット。これが今回一番楽しかったことかも(ボソ)。
というわけで、今回はとっとと帰ります。その前に、城内にあったレストランに入り、代表的なドイツ料理であるシュニッツェル(トンカツ・写真右)とブルスト(ソーセージ・写真左)をオーダーする。ドイツ料理は単純で面白みに欠けるんだけど、この2つは普通にうまい。…揚げたり、煮たりするだけだけど^^; ちなみに、ソーセージのサイドディッシュは、黒いのがレンズ豆、パスタがシュペッツェルと呼ばれる南ドイツ特有の食べ物。このシュペッツェル、ヘタな料理屋に入ると伸び切ったうどんのようなシロモノが出てくるので注意です。ハイ。
あー。食べ物ネタが出ちゃった。ネタがないところではいつも食い物ネタだったりする(笑)。
※写真右:「犬のビストロ」と書かれたお犬様の水飲み場。犬は城内に連れて行けないための配慮らしい。うーむ。。。
さて。本題はここから。
今回、車でお城に向かったのだが、これは車を購入したわけでもなく、レンタカーでもなく、「カーシェアリング」という、日本ではあまり馴染みのないシステムに加入したのだ。車を借りるのならレンタカーと何が違うの、と言えば、いわば、レンタカーは旅行などで、カーシェアリングはスーパーへの買い物などの頻繁な用途を目的としている。
具体的には、カーシェアとは、英語で「車をみんなで共有する」という意味。つまり、有志を集めて車を保有し、希望すれば好きなときに車を使えるようにするシステムで、毎日は車を必要としていないが、週末単位などで必要とする人にはぴったり。また、駐車スペースを確保しにくい密集地域に住んでいる人にも好都合、かつ駐車料金を省けるというメリットがある。
私たちが加入したteilAuto CAR-SHARINGの場合は、無駄に車を増やさない、ついでに無駄な大気汚染も防ぐという意味合いから、市立の環境保護団体が運営している。そのためか、日中の営業時間は日中4時間のみ。このような非営利に近い運営団体は、あまりユーザーフレンドリーじゃなかったりするのだが、ドイツの場合、ヘタな民間企業より運営システムが徹底されているように思う。
まずその料金だが、入会時に「デポジット」(保証金)として400ユーロ(6万円程度:退会時に返却)と「管理費」50ユーロ(7500円程度)かかるものの、月ごとに支払う「基本料金」は6ユーロ(800円程度)のみ。あとは、使用時ごとに「時間レート」(1時間×1.5~3.5ユーロ/200~400円程度)プラス「距離数」(100km×0.2~0.3ユーロ/30~50円程度)で料金が加算されていく。走行距離が加算されるので、長期間遠方へドライブする場合はレンタカーのほうが割安になるケースもある。
車種は、超小型車から大型バンまで20種類以上用意され、利用者は使用目的によってリストから選ぶことができる。各車は、街中にある一般の有料駐車場にそれぞれ駐車してあるので、使用者は地図を見て現地までピックアップしにいく。最初はちょいと不安だが、一度場所を押さえてしまえば問題ない。
というわけで、実際に使ってみました。予約は、使用時間の最低30分前に入れればOKだが、他の人がすでに予約している可能性も高い。1週間前くらいにPCから予約すれば、ほぼ好きな車種と時間を押さえられる。
今回の車種は、観光の帰りに家具屋へ寄る予定なので、家からあまり遠くない駐車場にある小型のハッチバックを選んだ。当日、地図に記載されている駐車場へは、予定どおり自宅から10分程度。近くはないけど、遠くもない。キョロキョロ探すと、加入したカーシェアリングのマークが入った車を発見。外見はちと営業車みたいだな^^; 内部の掃除はあんまりされていないようだが、まぁ許容範囲でしょう。保持している車はすべて3年未満のものというから、途中で故障するなどの心配はほとんどない。
で、車の近くに設置されている箱から、車のキーを取り出す。または、入会時に渡されたカードキーを、フロントガラス脇にあるチップ(写真右)にかざすと、車のキーがオートで解除される。ここもさすがドイツ、かなりのハイテクだ。カードキー使用の場合は、さらにバックミラーに設置されている機械(写真左)に暗証番号を入れないと、エンジンがかからない仕組みになっている。うーん、こんなの見たことないぞ。とても団体が運営する設備には見えません。
使用してみた実感として、車が趣味とか、毎日利用する必要がある人以外は、これだけ充実したシステムがあれば、慣れぬ日本人にとっても便利なものだ。月々800円プラス実費(利用時間×距離)で済むなら、経済的もいいとこだし。このシステムは、ドイツ以外においても、都市部の住民にとって非常に利用価値が高いように思う。
東京なんて、駐車事情は最悪だし、税金は高いし、渋滞だらけだしで、車を持っていいことはほとんどない。週末ごとに買い物に行くのであれば、このカーシェアがあれば便利なんじゃないかしら。東京から車が少しでも減れば、渋滞も大気汚染も緩和されて、みんなハッピーなのにね。ただ、日本人は中古品を毛嫌いする傾向があるので、せっかくシステムを導入したとしても、あんまり根付かないかもなぁ。
・・・あれ。短文で済ますはずだったのに。。。
by nachapin110
| 2007-02-15 18:44
| ドイツの風景