2007年 03月 27日
クラスメイトの暗鬱 |
本格的な春を迎え、今日から解禁(?)となった噴水。
冬の間は板で囲われていた。byうちの裏の広場
いや~。ドイツに春が戻ってきましたよ。
夜間はまだマイナス近くにまでなるものの、昼間は15度前後になっているようです。
先週なんて、雪がちらちら舞う毎日でしたからね。
日本はすでに花見の時期になってきましたか。
数年前に酔っ払って四谷の土手をダンボールで滑り降り、
いい年こいて泥だらけになったことを昨日のことのように思い出します(遠い目)。
皆さまには、ここぞとばかり発散していただきたいものです^^
そんな春めいた陽気とは裏腹に、
最近クラスで表情の暗い子がちらほらいるので気になっている。
その1人はすでにここに登場した19歳トルコ人♀だ。
彼女は、どうやら重度のホームシックにかかっている様子で、
ここ数日は、表情が暗いばかりか、顔色まで相当悪い。
「ホームシック」というと聞こえはいいけど、言語を含むカルチャーショックや
大幅な環境の変化が心のバランスを崩し、ウツを発症させることも少なくない。
アメリカでは抗うつ剤を服用していた日本人を含めた外国人も少なくなかったし、
私自身もアメリカでは睡眠導入剤を飲まないと眠れないときもあったりした。
昨日よりは顔色がよくなったトルコ人女子とバスで話しをすると、
「ドイツへ来て7ヶ月も経つのに、ドイツ語がぜんぜん話せない」と、
消え入るようにドイツ語で説明してくる。
「話してるじゃない」と明るく突っ込むとやっと微笑んだが、
彼女の気持ちは痛いほどわかる。私自身もアメリカでそうだったからだ。
「早くうまくなりたい」と焦っても、言語を習得するには、
経験も含めて一定の期間をどうしても要する。
振り返れば確実に成長しているのだが、その速度が遅いため実感できないのだ。
でも、まじめな人ほど根をつめすぎてしまい、挙句の果てに自分を責め始める。
これがいけない。
彼女は今後ドイツに定住するため、生活がかかっていることもあってなおさらだ。
しかも、彼女のダンナはドイツ生まれのトルコ人らしく、
彼女のドイツ語学習の速度にあまり理解を示さないらしい。
こんなときは友達とどーでもいいことを話して気を紛らわすのが一番なのだが、
彼女には同国の友人もまだいないという。
この八方ふさがりの状態こそ、「ホームシック」の正体だ。
ここまで話を聞いても、私としては、
「ドイツ語が進歩しないのはみんな一緒よ!」とパンパン肩を叩き、
一緒に友達見つけよう!と大きな声で言ってみるのが精一杯だ。
せめて学校が彼女の息抜きになりますよう。
by nachapin110
| 2007-03-27 15:29
| ドイツの風景